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9/7(木)に神奈川”建”一さんとツイッターのスペースで「熟成酒」というテーマでなんかしゃべった件

ことの発端はあの有名な神奈川”建”一さんからお誘いを受けたことから始まる…

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俺は自分の中では、日本酒の熟成の概念については広義と狭義で持っとるのですけど、所詮は確立した定義のない曖昧な言葉であるので、正直なところ「日本酒の熟成は人による概念」としか言いようがなくてですね。
いま日本酒で『熟成』と言われているものも割とふんわりした定義でしか無いから、このお誘いを受けたときに「えっ、語ることね-ゾ?(あるけど)」となったのでございます。
同じくお誘いを受けたあのwassyさんも同じ思いだったでしょう。

そしたら同じくお誘いを受けたキキザケジェイピィーこと橋村さん(酒匠、酒ディプロマ、きき酒師、酒道100段)が「熟成とはヒネのことであるからいヒネのことを語ると良いよ!(大意)」とおっしゃったものですから「なるほど、そうかぁ…ヒネかぁ…(遠い目」となった次第です。
「ヒネ=熟成」であると断言してしまった橋村氏による熟成定義の功罪はともあれ、有段者の言うことは参考になります。なぜなら迷える我々に一つの方向を示したからです。言っていることは完全に間違っておりますし、功罪で言えば罪ですが。

そして当日…

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【トーク中のひとコマ】
俺「〇〇なんですよ」
橋村「要するに××ですね~」
俺「そういうこと言っとらんやろ!」
これの繰り返しが多かったですねw
要約されてない上に的はずれなことを言うのは人の話を一切聞いていない橋村しぐさです。わざとやっていたら天才なので芸人か詐欺師になれるんですが、残念ながらナチュラルなので完全に残念枠です。

そんなわけで、トークの内容は残念枠さんに掻き乱されて上書きされちゃったので、熟成について俺が思ってることを以下にテキトーに書いときます。


 

<俺概念による『日本酒の熟成』>

【広義】
一般市販されているものは全部熟成。
酒蔵で青冴えしてる出来たての無濾過生原酒を直飲みでない限りは全て熟成。

【狭義】
自分にとって都合の良い時間の経ち方をしているもの。
味が乗っていないものに対しては「(熟成がまだ)足りない」などと言ったりはする。

ちなみにトーク中、ワッシーさんは「日本酒に熟成なんて無いんちゃうか」と言っておりましたが、これは俺の表現とは真反対ですが、おそらく解釈は似たようなところと思われます。同じような意味だけど表現が違うってのは個人差が出て面白いですね。

 

<日本酒市場における熟成と言われているものの概念>

  1. 純米燗酒界隈が割と使う言葉
  2. 古酒界隈が「熟成古酒」と言って使う言葉
  3. ちゃんとした酒屋・居酒屋界隈が手厚い管理下(低温)で放置した酒に対して使う言葉
  4. ちゃんとしてない酒屋・居酒屋界隈が売れ残った放置酒に対して使う言葉

1は成長したみたいな意味で「伸びる」とも言う。幼体が成体になったみたいなクラスチェンジではないが、八百屋で売ってる若干青いバナナが黄色くなるくらいの感覚。congiroさんは黄色になることが見えている青いバナナを食べるのが好きです。

2は実はよくわからない。熟成と古化は別物なので。(下のバナナの図で補足有り)

3は実は結構難しい。低温での管理ってものすごく望ましいのだけど、どの時点を取って熟成と言ってしまえるのか時間や外見で全く判断できない。人によっては数日~数週間で熟成と言っちゃうケースも有る。
超ごく一部の人がやってる超長熟だけど、元の状態を飛び越えて最高の状態になるのに下手すると5~10年以上かかったりする。だからといって全てが素晴らしい状態になるわけではないという割と修羅の道。この方法で管理される酒の殆どは『熟成』しなくても美味いものが多くて、あえて『熟成』させる理由は当の本人にしかわからない。が、「そこからさらに先がある」ということに気づくと超幸せになれる。でも場合によっては不幸にもなるw
手間が大いにかかる割に理解されないのはやはり元々飲めちゃう酒質であるからなんだよなぁ…でもこれを体系的なものにできれば日本酒の価値を大いに挙げる要因にできるのだが…とにかくそれを実現するには人口が少ない。どうにかならんのか。

4はやってはいけない類の『できちゃった熟成・古酒』とかあるので事故の好きな一部のマニアには好まれる。事故は多い。とても多い。事故の功名で意外な銘柄で当たりがあることが見つかっちゃうことがあり、また、変質によるありえないものが爆誕することがあるので、3とは別に必要であると考えられる。

 

<俺の熟成の考え方をバナナで例える>
(※①~④まで好みの差はあれ全て美味しく食べられる状態とする)

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俺の広義解釈:食べられない状態はないから全部『熟成』としちゃう
俺の狭義解釈:俺にとって一番望ましい①→②を『熟成』としちゃう

日本酒市場の解釈だと、①→②、②→③を熟成としているけど、③→④も熟成とすることが多い。
俺の中では①→②、②→③が熟成なのはわかるが、③→④は古化って判断なので熟成とは言わないかな?
ただ、「(①→②、②→③で)熟成(という段階を経て)古(化した)酒」って意味では熟成酒と言ってもいいかな~?みたいな感じかな?
そもそもね、熟成古酒って言ってるけど、そこまでしないと完成しない酒ではなくて元々完成している酒をその状態まで持っていってる割合が950%以上なので、状態を訴える商品分類でなく固有の名称を与えるのが適切と思ったりしとるわけですけどね。
まぁそういうことブログ内以外ではいちいち突っ込んだりしないし、人と話すときは「あ~、熟成古酒っすね!」って感じですけどね。

実際は熟成の話なんて考えても堂々巡りなんてあんまり考えません。マジで「あ~熟成っすね~」って感じです。ただ、テーマとして出されると考えざるを得なかっただけでな。

以上です。

 

【関連記事】

全部7年前に書いたやつですね。見直してないから分からんけど、たぶん今も同じ感覚かもしれん。

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ヒネが好ましい形になっている酒ーズ

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