あのcongiroが、酒と旅と○○を大いに語る!ブログ!

酒と旅と散歩とか日々の記録ブログです

「日本酒に賞味期限はありません」について(その1)

※画像と内容は無関係

まずこれ見れ。

秋田県酒造協同組合
http://www.osake.or.jp/
「日本酒に賞味期限はありません」ポスター(pdf)
http://www.osake.or.jp/info/images/130830_1.pdf
友人がこれをツイッターに上げた結果、1万人以上に引用されまくった件を見て「へー、一般の関心って結構あるんだな〜」って思った次第ですよ。


俺はこのポスターの煽り文句部分(日本酒に賞味期限はありません)しか見てなかったので気づかなかったのだが、先日ちゃんと見て気付いた。これ、小売向けの広告だったのね。
俺はてっきりこの煽り文句だけ見て「熟成推奨運動か〜!」って勝手に思ってた。(congiro様特有のタイトル以外見ないクセであります)
実際はこのポスターの下部にあるように、酒を返品する小売が居るから困ってますよ!ってのが本文らしい。


ん〜、では実際にそういうことがあるのか?ってとこだけど、これは実際にあります。
そんなに多く耳にしているわけではないけども、このポスター作った秋田だけでなく他の県でも聞きます。


では果たして、このポスターを作ったことに意味があるのか?というところですが…。


意味は無くはない。意味は有るっちゃ有るけど、直接的にはあまり意味は無い。


って感じだと思います。
小売にこれをアピールしたところで、返品無しの完全買い取りをしてくれるわけではないということを言っています。
だけど実は一般の関心が高い宣伝文句であったというところがミソで、これを秋田県酒造協同組合が一般の目に付くところ(公式HP)に置いといた結果、この情報が一般層にある程度の影響を持って流布した。
つまり、秋田県酒造協同組合は攻める場所が違ったってことですわね。(違ってたわけではなくて、他に効果的なところがあったというのが適切かね)
市場が変わらんと上は態度を変えんから、小売を攻めるにはまずは飲み手への啓蒙ってことですよ。
今回のはそれが実証されたいい例だと思う。
結果的にある程度広がったからやる意味は大いにあったんじゃなかろうか。


ともあれ、これを秋田県酒造協同組合はもっと褒められていい。
これは本来、やるべきは中央なんだよね。中央。
よし、秋田県酒造協同組合をもう一回褒めておこう。
GJ!よくぞ言った!そしてリニューアルしたwebサイトがイマドキでいいぞ!日本酒地位向上のための気概を感じるぜ!



んで、話は戻って、返品する小売についてだけど、これはこれで責めるべきではなかったりする。
なぜなら、それを容認している蔵も有るから。これに尽きるね。
かつてよりの風習で返品が暗黙の了解で認められてる現状があるのならば、そうする卸・小売があることは別におかしくはないというか、商売を考えれば当然のことだとは思う。
また、例えばの話だけど、返品を認めないなら買わないってところも出てくるだろう。報復的な意味ではなくてね。
例えば、店頭にAという返品無しの完全買い取り酒5本並べて置いておくのと、店頭にBという返品込みの酒を100本並べて置いておくのでは、AとBどっちが売れるか?機械損失はどっちが少ないか?っていう話ですよ。
この例にあるように「たかだか5本くらいなら要らねーよ!」ってところがあるんじゃないかね?
「30本は返品するかもだけど、70本は売るよ!」ってのだったら、蔵としてはどちらを選ぶかということですよ。もしくは裏では蔵から要望しているケースもあるかも知れん。
だから、話はそう簡単でもないと思っとるのです。
これは一つの例でしか無いけどね。
もっと深いところに根があるかもしれんし、俺の想像で言える範囲はこのくらいやね。


ポスターに『中小零細企業が多い酒蔵業界にとって、返品は企業経営の大きな足かせとなっているのが実情』とあるけど、場合によっては一斉に返品ナシになった結果、困る蔵も出てくるんじゃなかろうか?知らんけど。
まぁ、もっとも、そういう蔵や小売はセレクターからすると潰れてやむなし扱いなのかもしれんけど。


では、congiroさん的にはどうあるのが望ましいか?ってのは明日にでも書こうかと思います。



しかし、酒に返品制度って公に有るわけではないと思うけど、なんか本みたいな扱いよね。
まぁ、消費者もどこの酒屋でも獺祭置いてるor取り寄せできるって感覚だから、さもありなんといいますか。