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日常:北秋田を飲んでいる(続)(続)

北秋田 大吟醸、秋田県は大館市の株式会社 北鹿が造る日本酒ですね。

一昨日と昨日で北秋田について書いたが、評したのは2年半前に入手した北秋田だったので新しいものはどうなのか気になって、昨日のエントリをアップしたあとすぐさま西友に行って新しいやつを買ってきた。
一升瓶はなかったので四合瓶を買ったが、西友で1000円ちょいだった。やすい。

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さて、飲んでみますかね。

飲んでみると…

おっ!(特徴のなかった古い方と比べ)新しい方、特徴ある!
新しい方はむしろジェネリック獺祭感無いw

それが2年半経って角が取れる感じ。
どっちが好みかは完全に人によるだろうが、俺は経年版がやや好ましく感じるかも?そんな変わらんちゃ変わらん。
同じ酒であるのはわかるけど(同じ蔵でつくってる味がするのはわかる)、特徴は結構変わりますね。
乱暴に言えば新しい方は大勢で飲むのに向いてて、古い方(経年版)はひとりふたりで飲むのに向いてる、みたいな感じかな?

■新い方(2023年12月製造)
ややフレッシュみ、やや渋み、やや収斂味、牙を剥きそうでまったく剥かないヒネ感、遠くにある苺、それらが手を繋いで輪になっている感じ。
他の酒で無理やり例えるなら「さらにおとなしい繁桝」

■古い方(2021年5月製造)
上記の特徴をギューッと絞ってすごく小さくひとつにまとめた感。
そこから音が消えて凪った感じ。
他の酒で無理やり例えるなら「特徴を消し去った獺祭」

舌だと古いほうがうまい。舌の奥(アゴ飲み・ノド飲み)だと新しいほうがうまいですね。これはマジではっきり分かるレベル。
何も知らんマイワイフに「舌で味わって飲むのと舌通り越して飲むやり方でそれぞれどっちが好きか言ってみて」とやらせたら俺と同じ答えを出した。

舌で味わうと古いほうが美味くて、舌の奥で味わうと(舌を通り越す飲み方)新しいほうが美味いということはつまり…
雑飲み向き、ガバガバ飲み向き→新しい方
ゆっくり飲み向き、だらだら飲み向き→古い方
ですね!

しかしこれ経年版でヒネ感が出ないの凄い。
というか、なぜか新しい方がヒネを感じるという。
これは上記で「各特徴が手を繋いで輪になっている」と書いたように各特徴の存在感があるために分かるわけです。そんで、経年の方はそれらをギュッとしてまとめてしまったがゆえ分からなくなっとるんですね。これはスゴイな。なんかわからんけどスゴいw
ちなみに、おもろいことに燗はどっちも向かないw

大吟醸でこういうのはあんまないから、タスキにある売上本数ナンバーワンはダテじゃないというか、売れてしかるべしという感じでしたね。
銘酒居酒屋で置くタイプの酒ではないけど、何も悪いとこはないです。
素直にオススメできる酒ですな。
安いスーパー行くと一升瓶が2000円チョイだしまた買う可能性あるよね。
これは妥協の味というよりは背伸びした普通酒・本醸造酒という感じなのかもしれん。

スーパーで日本酒買う層の多くは日本酒のスペックなど知らない。興味がない。
でも大吟醸ってのが「なんか偉そう」くらいは知ってる人多いので、普通酒や本醸造に混じって同じような価格帯でスペシャルな肩書きの大吟醸が単独で存在しているというのは武器になると思う。
味も飛び抜けているわけではないというところがポイントで、日常系よりちょっといいのがわかる程度なんよね。スーパーでの販売価格で言えばたかだか500円前後の差でこれなら選ばれるのも当然かなと思う。
これは正しい戦略だな~と思った次第です。

以上。