なんと言えばいいか、柔らかく体にじんわり浸み込むような味わいの日本酒。
俺が日本酒を褒めるときの表現の一つに「柔らかい」がある。
そしてその「柔らかい」にはいくつかの質があって、
青森・秋田あたりの酒は、例えるなら『はごろも』。
福岡(特に独楽蔵とか旭菊)の酒は、例えるなら『ふとん』。
酒そのものを楽しむ酒ではなくて、ゆっくりと食事とともに楽しむ酒。
燗が冷めたときに酸味がうっすら表れるのだけど、それがもうね。
これは「うめー!うめー!」っていうタイプの酒ではない。
黙って、にやーってするタイプの酒。
食事中の会話が1〜2割はずむような酒。(なんて控えめな!)
この銘柄に限ってる訳ではなく、『杜の蔵』の日本酒は常に家には欠かさない。
リピート銘柄じゃなくてリピート蔵の一つ。