あのcongiroが、酒と旅と○○を大いに語る!ブログ!

酒と旅と散歩とか日々の記録ブログです

日常:先日買ってきたばかりの金冠黒松 八號酵母を飲んでいる

先日買ってきた八号酵母ですね。
俺んちには製造年も同じものは既にあるのだけど、いわゆる『適切に保管されてきた』八号さんは経年でどんな味がするのか?と思って買ってみたわけですよ。

家で常温放置しているスパルタ環境のそれは茶色だけど、適切に保管されているものもそれなりに茶色ですね。

味は適切保管であろうが古い味しますね。スパルタ環境より若干穏やかですが。
これ以降、新機軸で複雑な味わいの酒とかを色々飲むようになったからか、この酒ですらちょっと軽く感じでしまいます。これが歴史か…
いや、でも、うまい。うまい。燗するともっと良いですね。んまんま。

 

 

【テレビ番組を見た話】

テレビ見ない自慢でマウントを取ることに人生のすべてをかけてきたcongiroさん。
そんなcongiroさんではあるが、最近ちょいちょい気になる番組を録画してはテレビを見ている。そのうちのひとつがこれ。

www.tv-tokyo.co.jp

秘境のガソリンスタンドに3日間密着してみたら? 猛吹雪の青森&高知の秘境(テレビ東京)の番組情報ページ | テレビ東京・BSテレ東 7ch(公式)

過疎地のガソリンスタンドで3日間働いて地域の内情を伝える内容の番組だった。
テレ東らしく金のかかってない内容なんだけど非常に良かった。
こんな地味なテーマを正月1月3日の特番でやるテレ東さん。

ロケ地は2箇所で、青森県下北半島むつ市にあるスタンドと高知県四万十市の山奥にあるスタンド。
どっちがより過疎いかと言えば完全に後者で、むつは俺も何度も行ったがそんなに過疎ってはいない。というか、このガソリンスタンドは大湊線の終点大湊駅から近い。むつ市原発マネーの歴史があったり、自衛隊基地があったりすることもあり、それなりの街が形成されているので過疎って感じではない。もちろん端の端の漁村とかに行けばさすがに過疎ってるけど。

まずは新幹線で来たであろう一行は青森港に向かう。青森港から下北半島の脇野沢(上の地図で言うと下北半島で一番近い、国道のL字になっているとこあたり)に行くフェリーに乗ろうとするのだが、吹雪により欠航。そしてそのフェリーは2023年3月をもって廃止になる事を告げられる。結局、遠回りになってしまうが、青い森鉄道→JR大湊線という反時計回りの陸地ルートで目的地に向かう一行。ではあるが、ここまでの一連に感情を介在させず淡々と進行してしまうのはテレ東らしさを感じましたね。他民放だと「ナレーター)まさかの欠航!立ち往生してしまう一行はどうなってしまうのか~?」「スタジオ)え~!!!」みたいな茶番がありますからね。

現地のガソリンスタンドに着いてからは、3日間ほどお手伝いするのだけど、ガソリンを入れに来た客に話しかけてその人がテレビ的に良さそうならさらに話を聞いたりその人に同行したりする。猛烈な吹雪でホワイトアウトする状況下でもスタンドに来る人はいて、そこでは人々が生活をしているさまが見えるわけですよね。
途中、ニホンザルの研究(農業被害とかを目的とした生息域調査をメインに)してる人に同行してニホンザル見に行ったり、灯油の配達に行って燃料代高騰を嘆く住民の姿だったり。でも悲壮感として紹介しないこの番組の良さ。
それより先、道の無い果ての漁村集落である九艘泊(くそうどまり)に行ったり。
その地の生活が見える内容だった。

ちなみに俺も九艘泊には行ったのだけど、のどかなところでした。

congiro.hatenablog.com

ところでむつ市は人口5.6万人くらいで、中心部の人口あたりの飲食施設・歓楽施設の数は全国でも有数っぽい。俺も友人と行ったとき「めちゃナイトスポットあるやん!」って驚いたからね。
そういえば何年も前のどっかのテレビ番組で、むつ市の歓楽街 田名部(たなぶ)で働いている人の話では「この地は流れ者が多い」とかそんなこと言っていたような?うろ覚えだが。
むつ市であれば「田舎暮らしをしたい!」って人でも村八分の憂き目に遭わずに済むのではなかろうかとちょっと思った。あのあたりは排他的な感じがしないし。

 

で、もうひとつのロケ地は、高知県四万十市西土佐大宮。

こちらはもう限界集落まっしぐらという感じのところで(それでもまだ全然マシな方かも?)、商店も兼ねてたJAが撤退することが決定してからは、その権利を譲り受けるため地域で共同出資して(うろ覚えだけど90%くらいの住民が出資したとか?)買い取って、いまは地域のためのスタンド兼商店を個人企業として運営しているとか。そのスタンド兼商店には従業員が思ったより多く居るんだけど、給料は社長で9万円(月9万円でなく年9万円)と、鬼安と言うかほぼボランティア。他の従業員もマジでたいして貰ってなくて多くの人は兼業しているっぽい。従業員がこのとき多かったのはこの番組のために集まったのと、通常は空いてる人が常駐みたいなスタイルっぽいのでとりあえず従業員自体は多いみたいな感じだった。
商品・燃料は流通のアレもあってちょっとお高め。店にない商品はリクエストの紙を貼っていると従業員が街に出たときに買ってきてくれるシステムらしい。

ここでもスタンドのお手伝いとは別に、地域住民のご家庭に行って話をしたりするんだけど、そこの年配夫婦は免許を返納したらここでの生活は不可能なので都会に移住することを考えている旨のことを話していた。
限界集落あるあるだけど、流通手段がなくなったときにその地での生活は終わるわけですよね。今はこの地域はこのスタンドが御用聞きを兼ねているのでみんななんとかなっているっぽいけど、このスタンドが「や~めた!」って言えばすべて終わってしまうんでしょうね。

後で知ったけど、この地域は限界集落におけるモデル地として取り上げられることが多いらしい。ほぼボランティアで支えているところがモデル地となっている現状ですよ。モデルとされてる地ですら所謂『助け合い精神』が無いと瓦解してしまうわけですから。ここですらまだ良い方って考えると、全国にあるもっと限界な感じの集落はさもありなんという感じではあります。
先日話題になっていた「都会風吹かすな」の件ありましたが、人も土地も老いてしまうと、何もかも違う者が来ることを侵略っぽく感じるもんなんだと思いますよ。隔絶した地では特に。

んで最後は、コロナで数年中止になっていた商店兼スタンドの出資者向け感謝祭、スタンドの屋根から餅(たぶん餅)をばらまく様子を映して終わり。
このエントリの内容だけだと上手く伝わってないけど、決して楽とはいえない環境下でも生活している人が楽しんでいる姿や笑顔を多く映していたのでとても良かった。そうよな、どんな状況下でも人は楽しみを見つけて暮らしているからな。とても良い番組でした。

更に後で知ったことだけど、この番組、青森・高知では放送が無かったらしいw