あのcongiroが、酒と旅と○○を大いに語る!ブログ!

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よみがえる三増酒(N倍増醸清酒計画編)

とある研究室にて…。




鯉「やったぞ!ついにやったぞ!三倍増を超える酒の製造に我々は成功した!」
臼「鯉口教授!ついにやりましたね!」
鯉「ああ、臼田君、我々はついに成し遂げたぞ!この究極の16倍増醸清酒を!」


「ハッハッハ!アーッハッハッハ!」


鯉・臼「!?」


「その程度の研究成果で成功とは片腹痛い。」


鯉「だっ?誰だっ!貴様はっ!?」


「ん〜、ワシのことか?名乗りよりも先にこれを飲んでもらおう。」


鯉「…チビリ、ま、まさか…これは!?」


「そうだ、16倍増醸清酒を遥かに上回る64倍増醸清酒だ。」


鯉「ま、まさか!?…と、すると、まさかあなたは、あの、下腹 狭(シタハラ セマシ)様では!?」
下「さよう。」
臼「まだご存命だったのですか!!」
下「ワシの方はまだ存命だぞ。」
鯉「先生!光栄です!あの下腹先生にお会いできるとは…!」
下「さあ、そんなことはいい。顔を上げてくれ、皆で復唱しよう。」


鯉・臼「ハッ、ハイッ!」



三人「酒は三倍、場末でなおよし!酒は三倍、場末でなおよし!」



鯉「先生ぇーッ!」
下「ハハハ、良いのだ。しかしね、キミィ、ワシは現状の3倍に懐疑的で、試験的に64倍まで作ったのだが、その先がまだまだあるのではないかと思ってね。」
鯉「ええ。」
下「それで君たちの力を借りに来たのだ。さらなる未来を一緒に目指そうと思ってな。」
鯉「下腹先生!」




〜3年後〜




下「ついに完成した、究極の合成酒!」


鯉「その名も1024倍増醸清酒!」


臼「その味は既に…(いや、語るまい。)」



鯉「これは、人類の叡智を超えている…。」
臼「(一滴の純米酒を1024倍に、もはや日本酒の意義を問いただす出来!)」
下「ん?なにか言ったかね?」


臼「い、いえ、何も…。(鯉口教授、感極まって泣いちゃってるし…)」


下「鯉口君、顔を上げたまえ!胸を張りたまえ!」
鯉「ううっ…先生…私、こんな嬉しいことはありません!」



臼「下腹さん、素朴な疑問なんですが…」
下「うむ、なんだね?」
臼「ここまで薄めると、もはやベースの純米酒いらないですよね?」
鯉「!」


臼「というより…」


下「ふむ、続けたまえ。」


臼「純米酒にアルコール類を添加したというより、合成アルコールに純米酒を一滴垂らしただけなのではないd…(モゴッ!?)」
鯉「バッ!バカ!臼田!貴様ッ!大先生になんて失礼なッ!」
臼「モガッ!しかし…」


下「ハハハ、君の疑問ももっともだ。」
鯉「せ、先生!?」


下「疑問を解決するには、実際に経験するしかない。飲んでみたまえ!」
臼「えっ!?」


下「飲むんだ。」


臼「ハ、ハイ。…ブーッ!(マズっ!これは飲めない!)」


クイとあごを動かし、鯉口に臼田を抑えつけるよう促す下腹


鯉「さぁ飲むんだ臼田!」
臼「えっ!?ちょっ!やめっ!モガッ!(ゴキュゴキュッ!)」
下「フフフ、いいぞ!」
臼「ゴボゴボゴボ!」




〜30秒後〜




下「どうだね、臼田君?」


臼「ああ…!これが…!」


下「そうだ。これが1024倍増醸清酒の威力。えもいわれぬ世界がそこにある!」


臼「あはは…あはははは…」


鯉「臼田のヤツ、嬉しそうに…。」


下「この恍惚は、ベースが純米酒でないと有り得ないのだよ、臼田君…。」


臼「見える!見えるッ…!ああっ…!」


下「純米酒をベースに合成につぐ合成を行う。それにより、多幸感・恍惚感、それら全てを引き出すのだ!」


臼「ああ、おばあちゃんがあんなところに!おばあちゃん!おばあちゃーーーーん!!!」


下「ふっ、どうやら我々は邪魔なようだな。」
鯉「ええ、先生、行きましょう。」



臼「ペス!コロ!おまえたちもこんなところに…ははは!あははははは!」



鯉「あっ!臼田君が失禁を!」
下「ふふ、鯉口君、幸せとはそういうものだよ。どうだね?君も。」
鯉「(…ゴクリ)」




〜数日後〜




臼「下腹先生、先日はお恥ずかしいところをお見せして申し訳ございません。」
鯉「臼田君」


臼「私はついに真実に目覚めました!」
下「いいのだよ、臼田君…。」
鯉「うん、うん…(涙)」


臼「しかし先生!私、このままでは納得できません!」
鯉「臼田君!君はまた何を!?」


臼「更なる真実を追求するため、1024倍より先を!上を!共に目指しましょう!」
鯉「臼田君!!!」


下「…フフフ、君たちのような若者がいる限り、ワシもまだまだ死ねんな。」


鯉・臼「先生!」


下「フフフ、1024倍程度で満足したワシが愚かだったな。ようし!次に目指すは65536倍増醸清酒だ!そして更に更に!その先の未来を目指そうじゃないか!」
鯉・臼「先生〜〜〜ッ!」




〜エピローグ〜



たかだか三倍程度の増醸清酒では、現代人の抱える多くの悩みを取り払うことはできない。


だからこそのN倍増醸清酒計画なのだ!


しかし原点は三倍増醸清酒にある。


そのことだけは、ゆめゆめ忘れることのなきよう。


さぁ、皆さまも基本に立ち返り、再度復唱しよう!





酒は三倍、場末でなおよし!


酒は三倍、場末でなおよし!





おわり。