妄想癖のある孟宗くん、見えない敵と闘う遮道ちゃん。
まったく噛み合わない二人が織り成す、心あたたまるハートウォーミングストーリー！
【登場人物】
孟宗 竹志（もうそう たけし）
遮道 穂草（しゃどう ほぐさ）
〜前回までのあらすじ〜
前回の見ろ。
１話 http://d.hatena.ne.jp/congiro/20130612/1371023972
２話 http://d.hatena.ne.jp/congiro/20130613/1371103743
３話 http://d.hatena.ne.jp/congiro/20130617/1371437495
４話 http://d.hatena.ne.jp/congiro/20130618/1371515558
オーディエンス代表
「それでは、先に答えた方が勝ちの延長戦、いきます！」
「問題！」
「全国、各都道府県で造られている日本酒を１銘柄ずつ４７種類回答せよ！」
モーソーくん
「へっ？」
シャドーちゃん
「ん？」
モーソーくん
「こんな簡単な問題じゃ、ボクが勝つじゃないか。穂草さん、ボクより先に全部言えるの？」
シャドーちゃん
「言えないね。」
「でも、残念ながら勝つのはワタシだよ？」
「…設定上ね。」
モーソーくん
「え？」
「えっ！？」
シャドーちゃん
「うん、ワタシにはあと９分４５秒あるから。」
モーソーくん
「えっ！？」
シャドーちゃん
「ホラ！あと４７個！頑張れ！モーソー先輩！あと１０秒！」
モーソーくん
「ええっ！？」
シャドーちゃん
「あと５秒！４、３、２、１、ブーーーーーーーッ！」
モーソーくん
「えーーーーーーっ！？それって１回戦のときだけじゃないの！」
シャドーちゃん
「アハハ！そんな条件付けてないし！回答時間は３０秒って、最初に決めたでしょ。」
「そ・れ・に！ワタシに１０分くれたの、モーソーセンパイですよ！ネッ！」
「それじゃあワタシは、スマホ見ながらゆっくり答えますね〜！」
（中略）
シャドーちゃん
「４７県め、沖縄県、泰石酒造の黎明！」
オーディエンス
ワーワー！
パチパチ！
シャドーちゃん
「やったー！ワタシの勝っち〜！アハハッ！」
モーソーくん
「クッ…悔しいっ！っていうか何であんな問題が…」
シャドーちゃん
「さぁ、何でかしら〜ん？」
モーソーくん
「あっ！なんですかその背中に付いてる紙は！」
シャドーちゃん
「バレちった？こんな格好するかわりにちょっとネ！そこのオニーサンにこの問題出してもらったの！エヘッ！」
モーソーくん
「エヘッ、じゃないでしょ！いや、明らかに色仕掛けは卑怯でしょ！」
シャドーちゃん
「あ〜？だったら、テメーもやればいい。」
「…だいたい、テメーも元々この人らとグルだったんだろ？知ってんだよ！」
モーソーくん
「えっ？な、なんで？だれから聞いたの？」
シャドーちゃん
「アハハ！カマ掛けも成〜功〜！」
モーソーくん
「！！！」
シャドーちゃん
「アッハッハ！冴えねーなー、モーソーセンパ〜イ！」
「さて。」ギロッ
モーソーくん
ギクッ！「な、なんです？」
シャドーちゃん
「ワタシの言うことなんでも聞いてくれるんだったよな？」
「姑息な手でワタシを陥れようとしたんだから、それなりのことはやってもらわないとなぁ！」
モーソーくん
「（ゴクリ…）まさか、ここ全員の支払いボク持ちとか？いや〜、給料日前にそれは困るな〜ハハ…」
シャドーちゃん
「そんなことじゃないよ！ちょっとワタシと付き合って！」
モーソーくん
「えっ！？穂草さんとお付き合い！？」
シャドーちゃん
「ちげーよ！ホラ、行くぞ！」
〜タクシーで大移動〜
シャドーちゃん
「到着！」
モーソーくん
「え？ここは？日比谷？皇居？」
シャドーちゃん
「そ。」
モーソーくん
「？で、こんなところで何を！？」
シャドーちゃん
「ワタシの言うこと何でもひとつ聞いてくれるって言ったよね！」
モーソーくん
「え、ええ…」
シャドーちゃん
「え〜っとね、ワタシね…」（モジモジ）
「元号が変わったらＢＹ表記がどうなるか、今すぐ知りたいな〜？」
モーソーくん
「…？」
「えっ！？」
シャドーちゃん
「テメーが答え出してこいって言ってんだよ！」ドカッ！
モーソーくん
「ギャッ！」
シャドーちゃん
「答え知りてーんだろ！ホラッ！」ドカッ！
モーソーくん
「痛い！」
シャドーちゃん
「アッハハハハハハ！」ピョンピョン！
「ほぅらぁ〜！モーソーセンパ〜イ！」
「早く行けやっ！」ドカッ！
モーソーくん
「ギャッ！」
「やっぱこの人…鬼や…」（涙）
シャドーちゃん
「アハハハハハ！勝利のお酒はお〜い〜し〜い〜な〜！」
「アハハッ！」
ドカッ！
ギャー！
〜おわり〜
