盛駅から自転車を漕ぎ始めたcongiroさん、これからどこへ向かうのか!?
それは全国にいくつかあると言われている流れ橋のひとつ『松日橋』なのだ!
今回のツアーで明確に行きたいと決めていたところは松日橋と下北半島の2つだけだったりする。
これらは位置的なアレもあり「行こう!」という強い気持ちがないと行けないところなんですよね。気軽に行ける場所ではない。
そして俺が持ってきている折りたたみ自転車はポタリングレベルのやつなので、ハードに高低差があるところを数十キロ走るのには向いていない(それでも走ったり押して歩いたりしているが)。
なので、公共交通機関が使えるところはそれで、自転車でしか行けないところは自転車と切り分けるのである。
とにもかくにもスタートです。
駅車庫周辺には撮り鉄が数名いたけど、何を撮っていたのだろうか?
そういや最近の話っぽいけど、Google Mapで割とローカルなバスでも時刻表が表示されるようになったのよね。これはめちゃくちゃ便利!
いやさ、バスの時間調べるってすごい大変なのよね~。大体のバス会社の公式ページはバス停名と時刻しか書いてないことが多いから。そもそも地名が分からんわけよ。
調べた結果、どうやらあと30分後に盛駅あたりに盛岡行きのバスが来るらしい。
そして盛岡行きのバスはそれが最終である。
つまり乗れるチャンスは一度だけ。
とりあえず盛駅から松日橋方面へ自転車で走り、バスに乗れそうなタイミングの停留所まで行ってバスに切り替えていきたい。
向こうには山しか見えません。なんか平坦な道ではなさそうですね…
念の為、グーグル先生の時刻表と本物の時刻表が正しいか確認する作業。
正しいっぽいけど、どうやら運行バスには各停と快速みたいなのがあるみたいで、停まらないバス停もちらほらある。
田代屋敷バス停。
ここまで走っててなんだけど、列車の音が聞こえるのよね。
線路があるわけでもなさそうなんだけど…
と思ったら明らかに車輌の見えるポイントが出てきて、それは写真に撮りそこねた。
後で調べたら、岩手開発鉄道という貨物鉄道専用の鉄道があるということが発覚。1992年までは旅客輸送もやってたとか…マジか。全然知らんかったぜ。
ちなみにグーグルマップ上はよく見る鉄道線ではなくて薄っすらした線の表記だったため鉄道があるって全然分からんかった。
岩手開発鉄道は、盛駅のちょい港寄りの赤崎駅~田代屋敷バス停のちょっと先の岩手石橋駅までの運行で、大船渡鉱山で採れる石灰石を赤崎町のセメント工場に輸送してるのだとか。
旅客輸送をやってた頃に実際に乗った方のブログを発見!
これはめちゃめちゃ貴重な記事ですね…すばらしい。
この方の岩手開発鉄道記事は、その1~その5までありますね。
それ以外の記事も見どころ多くて素晴らしいブログだな…素晴らしい。
しかし、現代にこの食パン型車両見かけたらあまりのシンプルさに感動しそうだな~。
そして長岩バス停留所。
おそらくこの辺が限界なのでここでバスを待つ。
これ以上行くと乗れない可能性があるし、次のバスが最終なので乗る機会が完全に無くなるわけですよ。
…が、待てども来ないw
えっ、来ないパターンあるの?
結局かなり遅れてきたバスはローカル色の強い路線バスではなく大型の観光バスでした。
乗車人数は5名くらいですかね。
ここらへんは山道なのでアレですけど、盛岡近くになると乗車率高くなるのかもですな。
そして松日橋の手前の高瀬橋停留所で下車。
乗ってる時間も距離も大したことなかったけど乗るのが目的だったのでOKです!
ていうか、全行程折りたたみチャリでは無理ですからね!
ここから少し行ったところに目的の松日橋があるらしい。
このへんかな?川を見ても分からず一度通り過ぎた。
というか…えっ?
まさか?
は?聞いてねーゾ!
なにゆえ!?なにゆえーーー!!!
嘘でしょ!おーい!
たった2つの目的のうちの1つが壊れとるやーーーん!!!
また来いって意味やろけど。
しかし、まぁこれが目的でせっかく来とるわけですし、あっち側はちょっと歩けるみたいだからあっち側から行ってみよう。この橋が壊れているので向こう側に行くにはかなりぐるりとせねばなりません。
ちなみに松日橋のこのバス停には先程の盛岡行きバスは停まりません。こっちはコミュニティバスなので。
しかし…泣けるぜ。
大回りして向こう側に行ってみた。
往路と復路でバス停が川挟んでるのか…これは初見殺し。
ま、コミュニティバスは現地のものなので俺らがどうこう言うもんでもないですけど。
写真撮ってると昔ギャルだったに違いない2人が通りかかったので声をかけてみました。
「こんにちは~!あの橋いつから壊れてるんですか~?」
「この前の大雨のとき流されたよ!(意訳)」
「またいつか直すよ!(意訳)」
「ちょっとだけ渡れるから楽しんでいってね!(意訳)」
他にも世間話等色々しましたが、割と歓迎っぽいにこやかな口調でございました。
ありがとう昔のギャルズ!
じゃあ、途中まで渡るか…
あ、想像だともっとゆらゆらするものかと思ったけど、すごく頑強かつ堅牢ですねこれは!揺れない!すごい!全然怖くないぞ!
水もきれいだしこれは良いなぁ~。
ぼんやりしてたら晴れてきた。最高だ。完璧ではなかったが最高だ。
これはアレだ、逆にこの壊れた状態を見れたからレアってことだ!そしてもう一度来いということなのだ!そうだ!そうに違いない!
なんだろう、無上の幸せを堪能させていただきました。
ありがたやありがたや。
【2021/10/18追記】
無事に架かりました!!今度は長持ちするといいな。 pic.twitter.com/9H9hcR5eSB
— 松日橋管理組合(気仙川に架かる手づくりの橋) (@matsubibashi) 2021年10月10日
10/10に復活したらしい!やったね!
ちなみに俺が行った日は9/22か9/23だった気がする。
これは早いうちに行って渡れる状態も体験しておきたい!
そしてcongiroさんはチャリでひたすら北上。
もうバスは一切無いです。
一番近いJR駅まで12km程度なんだけどこれから山道なんよね。
登りは総押しとなるcongiroさんのよわよわチャリ。
押して登る道では自転車は完全なお荷物です。
ひいこら言いながらチャリ押してると途中に葉山めがね橋なる箇所が。
とりあえず橋を渡ったあとに降りていく。
おお~、すばらしいな。
不意にこういうのあるとクるものがありますね。
とてもよかったです。
それからまたひたすら山道登り。キツい…
手持ちの水分が酒しか無いから補給すると死んじゃう…
そんでどうにかこうにかJR沿線まで到着いたしました。
しかしアレですね、ここまで何も調べてないので気づかなかったけど見どころはたくさんございましたね。
気仙沼・大船渡もそうだし、旅行終わりに知った岩手開発鉄道や今回壊れていて渡れなかった松日橋リベンジもあるから、早々に行かにゃいかん案件ですね。
気分がホットなうちに再訪したいぜ~!
~つづく~