結構長いこと放置した結果、かなりヒネて原型からかなり変わっておるのだけど、ヒネに取り込まれない資質のため美味しく飲めますね。
これは日本酒育成における『化ける』(SがS++になるようなこと)とは違うのだけど、XがYになったりする意味では化けたとも言えるな~。んまんま。
【美味しいとはなんだろうか~】
銭湯の帰りに本麒麟を飲んでいた。
「第三のビールも昔よりうまくなったな~」
かつての発泡酒はとてもではないが味で飲む価値を見いだせず、しかし安価にアルコールと爽快感を得たいがために缶をプシュッと開けて舌と脳がうまいまずいを判断する前に一気に飲み干したりしていたもんだが(半分残すこともあった)。
単純な技術向上もあるけど自身の変化も大きいのだろうね。
うまいともまずいとも言い難いもの、あるいはうまいともまずいとも言えるもの。これらはだましだまし飲んでいるうちに次第に慣れて『まずい』という情報を脳と舌がスルーし、最終的には『うまい』のような快だけが残る。
その昔、ホッピーをすげーマズイ飲み物だと思ってたけど、今はもう「ホッピー美味い!ホッピー美味い!」と思って飲んでいるから不思議なものである。
以前、安酒場で「ホッピーとかマズイし、貧乏人の飲み物だよ!」って言ってた大学生風情のグループを見たことあるけど、彼らもいずれ俺と同じ道を辿るのかもしれない。
先に挙げた発泡酒やホッピーだけでなく、アルコール飲料は多かれ少なかれそういうところがある。そしてマイナス要素が多く存在するものの方が長い付き合いになったりするのは面白い現象だと思う。
俺には「病院のニオイ」としか思えないプロアルコーラー御用達の5Lペット安酒だって、飲んでる当人たちは「美味しい美味しい」と感じて飲んでるのかもしれないんだよね。