あのcongiroが、酒と旅と○○を大いに語る!ブログ!

酒と旅と散歩とか日々の記録ブログです

日常+食中酒考察(ただし、ほぼ引用)(1回目)


金冠黒松 普通酒
これは凄くオススメだ!
俺が考える『牛乳に最も合う酒』なんよね。なんか変な勧め方だけどw
ま、いつかレビューしますわ。



【メモ:酒系】
◆「角ハイ」でウイスキーを復活させたサントリーの「新しい価値提案」|プレジデントオンライン
http://president.jp/articles/-/17804
これ、なかなか良いニュースだったので再掲致します。

それでもサントリーの社内は、自社のウイスキーの品質には自信を持っていた。消費者はどうなのか。市場調査が行われた。2008年頃の話である。
その中から、ひとつの問題が浮かび上がってきた。「そもそも、ウイスキーを飲むシーンがない」というのである。かつての飲み歩きなら2軒目でバーに行き、そこでウイスキーを楽しんだ。しかし今では、1軒目で切り上げることが多い。外でのお酒の飲み方は確実に変化している。
ウイスキーを1軒目で飲まれるお酒にする。この課題にサントリーは挑んだ。

ウイスキーを一軒目(一杯目)から飲んでもらおうって、その時分に考えたのなら、それはかなり凄いことではないだろうかね?今でこそ多くの人がフツーに飲んでるけど、それまでは『そういう酒じゃない』って無意識下では思ってそうだからね〜。
ま、もちろん大企業だから出来る部分ってのはあるけど、それにしても、彼らはやったんだよね。
では日本酒は一軒目(一杯目)から飲んでもらうためにどうしたかって言うと、「日本酒で乾杯」というプロモをやったわけです。
実際に成果はある程度上げたんで(たぶん)それは良いのだけど、最初に飲ませるものとしては味も度数も主張が多いんよね。ここらへんはこの先を考えるにあたって限界を感じるところではあります。


んで、それについて、いけひろさんから興味深いコメントがございました。
ブログ読者には読んでもらいたい内容だったのでアップ致します。

新世代ハイボールに思っていたコトは、食中酒って、やっぱある程度「薄い」必要があるのでは? という事です。
ポンニチの焼酎業界が欧米に売り込みをかけているが、欧米には食事中に「蒸留酒を飲む習慣が無い」ため、苦戦しているという記事も読んだ事があります。
多分、蒸留酒をビールやワイン並みの度数に薄めるという文化も無いので、ポンニチでの一般的な焼酎の食中飲みの場合、飲み方そのものの認知から始めなければならないので、障壁高いのではないかと…


大切なお米を贅沢に使った清酒は、大変な贅沢品で、基本的には祝祭などの非日常のアイテム。
庶民が日常的の食事中にたのしむようになったのは、江戸後期から明治ぐらいからという事を言ってる人もいますし、だとすれば、「食中酒」というポジション自体、結構新しい。
ましてや、ビールやワインやハイボール的な四捨五入で10度ぐらいの酒類の食中酒飲みなんて、極々最近の飲酒スタイルだし、だけど、そもそもアルコール分解能の高くないポンニチ人にとっては、負担が少なくグイグイ飲む快感も味わえるという魅力のスタイルだし、食事の基本構成に絶対に碗ものが有るわけでもなくなってきているので、なおのこと固形の食べ物を流動させるための水分兼任の濃くない酒類の必要性は高い。


どう考えても、ポン酒の食中酒飲みって厳しいですわ。
低アルコール日本酒とか、和らぎ水とかは、そういう歴史的な流れの中でのそういうポジションににじり寄る足掻きだと思っています。コレは正しい。
ですから逆に、「食中酒こそ本来の在り方である」という大変人気のある考え方は捨てた方がいいんじゃないの?
節操のなさこそ日本文化の真骨頂。日本酒も何でもありでいいんじゃないの?
そこは、積極的に意識して、伝統的なモノとすり合わせしてんだぜ俺たち という業界のヒトが、コアユーザーの切り崩しをしていった方が生き残れるんじゃないかと思いますけど。



ポンニチの庶民の食事の最低基本構成って、一汁一菜 じゃないですか。主食を流動させるための水分は、お汁。
ところが、あっち(エジプト メソポタミアギリシャ、ヨーロッパあたり)の場合、まぁ、パンとスープ という場合もあるけど、古代エジプトの食べ物を表す象形文字は「一鉢のビールと一塊のパン」で構成されているそうですし、ワイン圏だと「パンとチーズとワイン」だし… 基本構成に、いきなりアルコール
そして、そのためのアルコール飲料は、当然のように、そんなにきつくない。しかもあいつら、アルコール分解能力高いです。


個人的には、食中酒って言われると、↑みたいなイメージなんですよ。


で、日本酒。
どう考えても、生理学的な事やアレコレを踏まえると、食事の基本構成に食い込んでいけるブツではないのでは?
食事には、流動の媒体としての何らかの水分は絶対に必要で、アルコール度数の低い酒類は、その役割を果たせますが、15度とかの酒にそんな役割、無理〜!!いわんや原酒おや。
その他の水分あっての日本酒ですよ。
ポジション的には、どうあがいても「+アルファ」


食中酒こそ本来の在り方である


という概念を無批判に受け入れてしまうと、この辺りが見えなくなる懸念が… というか、業界の見えてない感 強い。
日本酒を主役にして食事を楽しむ程のコアユーザーは、それはそれで大切にしても良いけど、コアでないヒトにコアなヒトビトと同様の消費行動を求めてもムダなんだと思うのですよ。
その他の水分あっての日本酒 という面は、もっと深刻に受け止められてもいいんじゃないかと思うんですけどね。


最初の欧米での焼酎の苦戦云々は、アルコール分解能の高い人種すら、食事のお供の酒類は、そんなに度数の高いモノは歴史的に選んでいないのでは?という意味で書きました。
日本酒は製法的に醸造酒ですが、度数から言うと醸造酒離れしているレベルですし、その点で厳しいように思います。

とても興味深い内容でございますね。
日本酒は…特に『新時代の』日本酒は、味も香りも良く、かつ度も高いものでございます。
ぶっちゃけ、食べ物差し置いて、主役として君臨してしまっております。
なもんで、『食中酒』が『薄い必要があるのでは?』のくだりは同意せざるを得ないわけでございまして。


かつて、俺がこういうエントリ立てたことがあるんですけど、俺のはあくまで感覚的で具体的ではないので、こうやってちゃんと言語化されるとわかりやすいですな。
http://d.hatena.ne.jp/congiro/20140829/1409322136


この件についてはもっと深掘りできそうなので、いろんな考察をしながらやっていこうかなと思います。


本日はこの辺で。