あのcongiroが、酒と旅と○○を大いに語る!ブログ!

酒と旅と散歩とか日々の記録ブログです

日本酒の未来(その2):まぁとりあえず、消費量は増えませんよね。

日本酒の未来として俺が最も望ましくないと思っている流れはこれ。

2012-02-07のエントリ
http://d.hatena.ne.jp/congiro/20120207/1328581400
これは創作系エントリだけど、ひょっとするとこういうこともあろうかとな。
あとは、昨日のエントリのように大きなうねりに飲み込まれて「かつてはお家芸でした!」みたいな、JUDO(柔道)状態になることじゃないかな?
もうこうなると取り返しはつかんよね、いや取り返しはつかんというより考え方変えて「世界に大きなマーケットが誕生した!」って考えれば良いけども。



ところで、日本において日本酒市場は縮小する一方です。
今が正にそうだし、「今さら何を言ってるんだよ!」ってところですけども。
避けては通れんのでやむなく語ります。
これを語るには人口の推移が当然セットなんだけど、「人口が減るから消費量減ります!」とか言ってしまったらそもそも論なんだけどな。


ここに適当に書いたグラフがある。

・上の従来と書いた線は、これまで飲まれてきた大手のおっちゃん系の酒。
 現在、飛ぶ鳥を落とす勢いさながらに大凋落中の下降線でございます。
・下の先はこれからの酒、これからの新時代系です。
 現在、少しずつではありますが上昇線を描いております。


と、グラフで見るだけだと「もうすぐ追い越しちゃうじゃん!」って見えるけど、実は省略の波線がこの2つの間にはございましてね。
そして、『これからの酒』が上昇することで『従来の酒』を追い越すことはございません!
『従来の酒』が下降することで結果的に『これからの酒』に抜かれることはあるかもしれませんけど。
でも、その状態って相当日本酒業界としては瀕死ですよ。
従来の酒が瀕死するって事は、現在の大手〜準大手が軒並みくたばってる状態を指しますからね。


これだけだとさっぱり意味わかりませんね。
これまでの『従来の酒』と『これからの酒』の役割の違いを言っておきます。

  • 従来の酒→嗜好品というよりは日常品で日常的に飲む。ダレヤメ。
  • これからの酒→完全に嗜好品で日常的には飲まない。娯楽。

娯楽である嗜好品ですけども、娯楽性と嗜好性が強いため話題にはしやすいし、目に見えたファンはつきやすいでしょう。
だけど、娯楽ってのは最初の勢いが永続的に続くことがあんま無いです。
殆どの人は娯楽に掛ける情熱は年々衰えます。
または情熱の衰えではなくても、極めれば極めるほどに的が絞られるので、結局は縮小をします。
だからほっとくと最初の勢いだけで伸びてあとは縮小するってのが常なんですよ。
そこを縮小しない仕掛け、拡大させる仕掛けってのは実を言うと大手しかしませんし、たぶん大手しか出来ません。
中小では思うようにマーケットをコントロール出来ないし、そこの中心人物が変わらないため内容がコア化してしまうからです。


『これからの酒』の娯楽性は確実に上がっています。
だからこそ消費は増えています。
だけど、日本酒以外の娯楽も増えています。
だからこそ思った以上には増えません。
そして『これからの酒』が新商品・新サービスのレースになっているなら疲弊や飽きも早いでしょう。
その上で、酒以外の娯楽が氾濫している現在、どうやって選んでいただきましょうか?という話です。
ですが、別にそのへんの大きな動きがあるかっていうと特には見えません。


んで、日常系は爆発力はないけど定着するとなかなか減りません。
現在、日常系が超下降しているのは単純に飲んでた世代がお亡くなりになってるor飲めない(健康・経済)状態と思ってくれたらいいです。
じゃあ、日常に目を向ければいいの?って話ですけど、現在はダレヤメが酒でなくても良くなってる時代です。
結局、日常にアルコールが入る余地も減ってます。


じゃあ、どうすんだよ!って話ですよね。
そこでイノベーションが必要になるんですよ。


イノベーションって具体的にはなんだよ!ってことですけど。
それはまた。



ところで、「単純な嗜好品として自分の存命中だけ存在していればいいや!」とか「俺の代限りで終わりにしよう」ってなら、それはそれで割り切りとしては良策の一つなので、それはそれでも良いと思います。
そして、それを選択する人が一番多いと思います。


では股。