石川県は珠洲市の宗玄酒造が造る日本酒ですな。
最近、宗玄の名前を聞く機会が結構あるのだけど、実際に口にしたことはほとんど無い。
初の蔵の場合はレギュラーを選ぶわけですよ。(そうでない事もスゲー多いけど)
裏ラベルが無かったのでスペックは横っちょを見てくれ。
一升瓶で2000円切ってるレギュラーだけど、箱があるというリッチ仕様。(これは720mlだが)
そうげん!(萌えアニメ風に)
味〜。
常温で飲むとヒネみたいな要素を感じるんだけど、悪い意味のヒネ要素ではなくて、味わい要素として意図的に乗せた感があるなー。と
んで、こういうのはだいたい燗で飲むと伸びると相場が決まっておるわけです。
50度でレンチン燗。
うーむ、わかりづらいがうまい。
背後にある抑えめの酸味、前面にあるが主張しない渋み。
ほんとに分かりづらいが地元酒でこういうの飲んでたらきっと他のには手を出さんかもしれない。
なんというか、薄い墨汁で掠れた字を書くが如き味わいっつーかな。
たくさん酒を並べて流しで飲んでたら気づかないような、わかりづらいうまみ。
で、真骨頂は燗がちと冷めてから。
渋みと寄り添うような乳酸菌な感じが心地よく出てくる。
んー、これはなかなか。
自分で言うのも何だけど、玄人向け本醸造(あるいは完全に地元向け)なんじゃないかね?
これが日常になってたらなかなか他の酒には手を出さなくなるかもしれない。
インパクトで攻める酒でもなく、純米派が喜ぶ酒でもない。
サイレントに洗脳されちゃうようなそんな酒だ。
これよりうまい本醸造はたくさんあるとは思うんだけど、俺が思うのはこれは『ずっと飲み続けられる系』として完成形の一つではないかということなのよね。
【2013/09/06追記】
最初から45度設定で燗したからか、数日経ったからか、残りの一合だったからかは分からないけど、最後に飲んだ分は味が濃く感じたよ。
しかし、これは誰に好まれる酒かは分からないけど、俺は結構気に入ったなー。