あのcongiroが、酒と旅と○○を大いに語る!ブログ!

酒と旅と散歩とか日々の記録ブログです

ダンチューとかに思うこと


人から聞いた話しだけどな。
ダンチュウの日本酒特集で取り上げられる酒は、10年位前からそんなに変わってないらしい。
俺が初めて買ったのは3年前くらいだから、3年前に載ってた銘柄は今も昔も載ってるわけか。
ほー、なるへそ。


初めて買ったときは、それなりに熱心に見てたような気がするけど、
今だとパラーッとめくって終わる事がほとんど。
それでもまぁ買いはするんだけどな。


ロクに見てないから特に感想も無いのだけど、俺を含む買った人の感想でよく挙がるのは

  • 載ってる酒はいつもだいたい同じ
  • 一般人が普通に買えない酒が平気で載ってる
  • 酒に興味が無い層に向けた内容じゃない

とかそんなところかね。



でもまぁ、アレよね。
ダンチューの日本酒特集の回って、結局は主なターゲットが
酒類販売業及び酒類製造業』と『飲食業』だから(断定)、
そう考えたら上記のよくある感想は消費者レベルの話であって、
ただ俺ら消費者がその回のダンチューのターゲットではなかったってだけの話だよな。


まぁ、断定しすぎるのもアレなので、もうちょっと付け加えると、
日本酒の回のメインターゲットは以下
酒類販売業及び酒類製造業』と『飲食業』および『日本酒ファン/マニア』
ってところだろうな。


ただ、目線が異なるワケだけどな。


酒類販売業及び酒類製造業』と『飲食業』目線
・載ってる酒はいつもだいたい同じ
  ⇒逆に毎回変わると困るよ!
・一般人が普通に買えない酒が平気で載ってる
  ⇒俺らは一般人じゃないから買えるよ!抱き合わせみたいなもんだけどナ!
・酒に興味が無い層に向けた内容じゃない
  ⇒俺ら飲食店だから興味あるし!


『日本酒ファン/マニア』目線
・載ってる酒はいつもだいたい同じ
  ⇒たまには全く知らない銘柄載せろよ!不満だよ!プンスカ!
・一般人が普通に買えない酒が平気で載ってる
  ⇒14とか売ってないのに載せんじゃねーよ!不満だよ!プンスカ!
・酒に興味が無い層に向けた内容じゃない
  ⇒だから日本酒飲む層は増えないんだよ!不満だよ!プンスカ!(←考え杉)



まー、俺は編集の事知らんしどういう調査やってるのかも知らんけど、
基本、あの回は酒問屋とかHとかが主導で情報提供しとると思われるから、
あーいう内容になるのは半ば当然の事であって。
売りたいものを売るための編集をしとるというわけで。
要するに載ってる酒を売るための戦略ですわな。
ただ、アプローチの方向性が『日本酒ファン/マニア』の希望と異なっているだけの話でな。
たぶんだけど『酒類販売業及び酒類製造業』と『飲食業』の希望は満たしていると思うよ。
たぶんな。



この特集は日本酒に無関心の層にはまず売れないだろう。でもそれでもいいんだと思う。
一般層に関しては恐らく、
立ち読みorこういう特集をやる本って認識だけでもイイと思ってるんじゃないだろうか?
無関心層がひとたび興味を持てば、次回から買う可能性が高まるわけだしさ。
実際に売れる売れないに関わらず、ちょっとでも脳裏に残っていれば成功なのよ。
いや、実際は「一般人にも買ってもらいたい」とは思って出版しているだろうけど、
それはまぁまず無理ってモンですな。
だって、電車に興味の無い人が電車の本買ったりしないでしょ?
お前ら『ベースボールマガジン』とか『週刊つりニュース』とか『壮快』とか買わないだろ?
それと同じなんだよね。『ムー』とか、知ってはいるけど買わないしな。
でも、そういう本の存在は知っているだろ?まずは存在を知らしめることは第一歩なのよ。


俺が何度も何度も、恐らく2万回くらい言ってるけど、
『多くの一般の人は、想像もつかないものには手を出さない』ってのがあったじゃん。
この手の本の役割は、その辺をサポートするものになるわけですよ。
権威に弱いとも言えるけども、やはり知名度の低いものは数が出ないのです。
『本に載っている=知名度が高い』を成り立たせているのがあの特集ですな。
ダンチューのような雑誌を提灯記事と批判する人もいるだろうが、
少なくとも商業誌としては正しい事をやっていると思う。
だから、「どこを攻めているのか?」といえば、
まず消費者に一番近い層である酒販業と飲食業を狙ってるのだ。
「ホラ、本に載っている酒ですよ!有名ですよ!美味しいですよ!」ってな。
これは売り方としては最も分かりやすいものと思われるのです。
それだけやはりメディアの影響力というのはでかいのです。



で、酒に関心のある人ってだあれ?
ってなったとき、一番先頭に来るのは、上記に挙げた2つしかないわけですよ。
もちろん、酒に興味のある一般人(日本酒ファン/マニア)も含まれてるけど、
マニアは既にこのテの本を見なくなってると思ってるのよね。
そもそもお前らマニアは、買っても文句しか言わないだろ。俺もだけど。
っていうか、俺は見ずに本棚の肥やしにしてるだけだから、そもそも文句もないけどな!



というわけでだ、ダンチューとかの特集。
これは戦略だから間違ってはいない。発信側はそれが出来るからそれをやっているのだ。
「日本酒を売ろう」としている事には間違いないし、
現実これが(売りたい)日本酒を売り上げる要因にはなっている筈。たぶん。



でよ、一般人が買えない酒についてだけどよ、それは一般人じゃなかったら買えるんだ。
例えば十四代とか而今とか磯自慢とかあるだろ。
ここら辺は地力の無い酒屋や飲食店はやはり喉から手が出るほど欲しい銘柄なワケ。
んでよ、結果として抱き合わせのようなことが行われるわけですよ。
これもまぁ、需要と供給のバランスだから、全然悪い事でもなんでもないのよ。
そういう金儲けを好ましくないと感じている人たちには不評ではあるんだけど、
金を儲けなきゃメシ食えないでしょ。設備投資も出来ないでしょ。
清貧でも良いっちゃ良いよ。
だがな、ある程度業界として力を持っておかないと外圧に負けちゃうかもしれないじゃん。
だからさ、俺は一番大事なのはとりあえず売れ!と。
清い志を持った人は縁の下で支えれば良いんじゃないのか。
まずは市場が存在していなければ意味が無いのだよ!
だからもっともっと華々しく派手にどんどんやれ!って俺は思ってるんだ。
俺はね、まず「売ろう!」って思ってなきゃ商業では無いと思っておるのよ。




しかしね、こうやってテキトーに書いたんだけどさ、実際はそんなにこの件に興味は無くてさ。
だからこそテキトーに書いたんだけど、なんかもうテキトーにシメる。


俺ら日本酒マニアはさ、日本酒の置かれてる状況を勝手に憂いてて、
業界に向けて「酒に興味が無い人に酒を伝える施策をどうにかしてチョ!」とか思ってるんだ。
まぁ実際俺も「どうにかしてくれー!」って思っている。
でもまぁ、そりゃ無理でしょうな〜。
だって今までどうにもなってないんだもん。


でもまぁいいじゃないか!
俺の好きな酒は本に載る事はほとんど無いからさ。
だからこそいつでも買えるし、マイノリティ故の喜びがあるわけよ!
俺、みんなが好きな酒を嫌いで良かった!


というわけで、マイノリティはマイノリティらしく、隙間で得られる喜びを素直に享受しとけ!
分かったか?分かったら麦茶でも飲んで寝ろッ!


じゃーな!