酸味前面シリーズその3(ラスト)
杉錦とか竹鶴とか飲んでると、
「この蔵はひょっとして俺の為に酒を造ってるのだろうか?」と、思うことがよくある。
この杉錦 自然醸造もそのひとつ。
自然食品だと天然酵母だとか「自然」「天然」を謳ったものって、
かなりの確率で苦手なものが多い*1んだけど、これは別だな。
これは、『その1 小左衛門』『その2 竹鶴秘傳』よりも酸味が強い。
開けたばかりの時なんかはかなり酸味が目立ってて「こりゃすげーな〜」と感じたもんだ。
しかし「これは放置で確実に伸びる!」とも確信していた。だって杉錦だし。
んで、開けて数ヶ月経つんだけど、尖った酸も丸くなってだいぶ良い感じになってきた。
丸くなったとは言え、他の酒と較べればドスンとした感じの酸味で、
自然醸造の山廃というのがしっかり分かる味わいだ。
いやほんとこれは旨いよ〜。
たまらんぜ〜。
というわけで「酸味前面シリーズ」の3つは、
酸味は主役でありつつも、しっかりした土台を持つ実力派でしたとさ。
おしまい。
ちなみに
たぶん居ないと思うけど、このシリーズ見てこれを買うのはやめた方が良いよ。
こっち系の属性が無い人がこの酒買ったら「腐ってる?」で終わる可能性があるからね。
それでも「買ってみようかな」って思うのなら竹鶴秘傳から試した方がよろしいかと思う。
杉錦に興味があるのなら、最初に買うのは天保十三年かな。安いし。
*1:その単語が免罪符になってる糞商品がままある