あのcongiroが、酒と旅と○○を大いに語る!ブログ!

酒と旅と散歩とか日々の記録ブログです

【昨日の続き】足りているかどうか?という話

※画像と内容は無関係

今日の話をする前に俺が以前書いたエントリが有るから、まずはそれ見てくれ。


◆U2K純米酒カーニバル!
http://d.hatena.ne.jp/congiro/20130223/1361576757
これは一升瓶で2000円を切る純米酒だけを持って集まったイベントのエントリ。


U2純米酒(一升瓶で税込み2000円以下の純米酒)を買うことについて
http://d.hatena.ne.jp/congiro/20131028/1382920070
そのイベント後に凄くモヤモヤしながら書いたのがこれ。


上の2つのエントリを書いた時点ではモヤモヤしか無かったんだけど、つい最近タカラのハイボール飲んでから確信に変わったんだよ。

  1. マズイのに満足感のあるもの
  2. マズくないのに満足感のないもの

があるってことをね。


点数をつけるなら1.が10点で2.が45点ってことにしておきましょう。
だけど、前者が選ばれるケースが多いんだよ。


昨日のエントリで話をしたように、1.は10点満点中の9〜10点なの。
2.は70点満点中の40点くらいかな?まぁそんな感じですよ。
点数こそ10点と40点なんで、30点も違うから後者2.のほうが良いんですよ。
でも、実際は設定上限値の中で100%近いパフォーマンス出しているものと、設定上限値の中で55〜60%のパフォーマンスしか出してないものとも見れるわけですよ。
単純に飲み比べをするなら後者2.の方が絶対良いんだけど、どちら選ぶかっつーと前者1.なんです。
マズかろうと満足感が高いからです。
一生懸命な死に物狂いの甲子園の試合と、優勝チーム決まったあとの消化試合でテキトーにやってるBクラス同士のプロ野球みたいなもんですかね。
レベルは後者が圧倒しているけど、見て満足するのは前者っつーか。
当然だけど、全てのU2Kがそうだったってわけではないけどな。
余談だが、俺はテキトーにやってるプロ野球超好きです。



あ〜、ゴホン。


もちろん、明らかにマズイものが良いと言っているわけではないぞ。
『やりきったものは一定の評価ができる』という事が言いたいわけですよ。
美化する意味ではないんだけど、やりきったマズいものにはこういう効果があるから挙げとく。

  • 転化/発散→ストレス対象をまずい酒に転化、そして「マズい!」って実際に口にすることでのストレス発散。(それ自身がストレスになったりもするけどナ!ハハハ!)
  • 助走/反動→その次に美味いものを飲んだときにそれ以上に美味く感じる効果!
  • 溜飲下げ→自分が好きな酒を持ち上げるための対象としての存在。

というわけで、設定上限値内で高得点さえ取れば、仮にマズくてもある種の清々しさは残るわけですよ。


それにな、「マズい!」と思われた酒はまだ幸せなんだよ。
良くも悪くも記憶には残るし、話題にもしやすいじゃん。「この前飲んだ酒がクッソまずくてさぁ〜!」って。
それに実はただの好みの違いだけの場合もあるじゃん。そしてこの場合は「マズい!」と思っているのが自分だけの場合もあるわけよ。
だけど、マズイのではなく物足りない、即ち設定上限値内で中途半端な点を取るような酒は記憶にも残らないし、話題にも出来ない。
そしてこれだけは他の多くの人も共通していてウマい・マズい・好き・嫌いの意見がほとんど出ないのよ。
物足りないものは無意識的に「(なぜこれを飲む必要が…?)」ってなるのよ。いやマジで。


な?オイチャンの言っとること分かるやろ?なっ!アアッ!?


だからね、俺が最も評価しないものは、『マズイもの』ではなく『足りないもの』なんだ。
俺はこのブログ内で酒のレビューって結構やったけど、俺がディスりまくっている奴はマズいやつではく、明らかに存在の意義を感じないスカスカな酒だったりするのよ。
蔵的には「少しでも安価に飲んでもらおう!」みたいな考えでそういう酒を出してるのかもしれんけど、『足りないもの』は『不味いもの』よりもタチが悪いからな!
なんでかって、良い評価も悪い評価も得られないからだよ。
つまり、話題にもならんからだよ!
絶賛斜陽中の日本酒におかれましては、まだマズいと思われている方が目があるワケよ。
話題にされない状態は死だ。




そしてあともう一つ。
時が経つにつれて設定上限値の満点に近づいていく酒がある。
これはその時点で味が不足しているのではなく、明らかに説明が不足している。
熟成を真骨頂(のひとつ)とする日本酒は、時間が経って初めて評価に値するってのが多い。
でもそのことを知っているのは、造り手・売り手・飲み手でも一部でしかない。
酒税法も絡んでくるから簡単に両断していい話ではないんだけど、熟成にこそ意義のあるものに関してはちゃんと説明しないと。
そうじゃないと前者で述べたスカスカ系日本酒の評価と同じになったりすんのよ。
そういうのは癪じゃないか?


これなんかわかり易い例だが、2年半前に辨天娘の玉栄でこういうレビューをしておる。
http://d.hatena.ne.jp/congiro/20120202/1328141625
開けてすぐ飲んでも全然価値が分からん。
もちろんよ、『そこまで理解しての嗜好品』という考えもあろとも思うんだがよ、昨日言ったように日本酒のことを分かってる人だけが買うわけではないからな?伝わるように情報を流布していかないと、このような存在はいずれ消えてしまうかもしれないんだよ?
そして、消えてからでは遅いんだよ?



いま日本酒ブームで沸き立っているところもあるでしょうけど、少しでもこういうところが改善されればなーって、congiroさんは思っとりますよ。


おわり。