あのcongiroが、酒と旅と○○を大いに語る!ブログ!

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普通酒を極める(その6):普通酒精神論!場末には場末の味を!


どうでもいい食堂とか居酒屋に行ったらあるだろ?
『酒(一合) 350円』みたいなメニューが。


もうお前らこれはチャンスや!
まっさきに頼め!条件反射的に頼め!おもむろに熱燗で頼め!
純米原理主義の諸君らにおかれましては、全弾入りのロシアンルーレットがたった350円で楽しめる!という素晴らしいお遊びでございますよ。
俺はこれを『普通酒ロシアンルーレット』と称して楽しんどります。今思いついただけですが。
たった350円だよ?とりあえず飲んで死ね!
飲んだ次の日にツイッターとかFBで「醸造アルコールは頭痛くなるんだよね〜」の書き込みもセットでやっとけ!
そして同意のイイネ!が得られるまでの一連の流れが様式美ってやつだ。そこまでやれ!



なぁお前ら、ドレスコードが必要な場面ってあるやろ?
例えばお高いフレンチレストランとか、格式の高い舞台を見に行く時とか。
それの逆でな、普通酒のある場面ってのは、逆ドレスコードがあるんよ。
自分の精神的な格式を極限までローに落としてこそ楽しめる状況ってのもあるじゃないか。
場末酒場はほとんどそれやろ。
そんな場末酒場で、それこそ酒だけこだわりのモノ出されてもちょっと違うというか。
そんなとこでコダワリの特定名称な日本酒とか飲みたくないわけよ。わかるか?あ?
ここは一升瓶を逆さまに突っ込んであるような燗つけマシーンからコップに注がれるむせ返るような温度の普通酒ですよ!
そこでは酒の目的が酔いだけでも構わんのよ。
しかしねチミぃ、人間には『慣れ』っちゅう機能が搭載されておりましてね。
どんなにまずかろうがそのうち慣れてしまうんですよ。
しかもアルコール入っとるもんやからね、いつしか「まずい」→「それでいい」→「それがいい」ってなったりするわけですよ。
酒に求めるものがいつしか味わいから酔いのみに変化する瞬間!
その瞬間に立ち会うことが出来れば、お前らももう立派なクズドランカーの一員や。
ただし、強い薬は中毒性があるからな。
こういうのに慣れすぎるとあんま良くないから、こだわり派の諸兄らはたまににしときなさい。


いや、もちろん俺もそんなにはやらんけど、場末に行ったらとりあえず『酒』飲むよ。
不満を吐き出す事はストレス解消にもなるしな。
不満を吐露するにあたり、必ずしも美味しいお酒と美味しいお料理が必要ですか?ってことですよ。
掃除する時に濡れた古新聞を細かく千切って床にばらまくっつー作法があるやろ?アレと同じようなもんよ。
心の汚れを取り除くにはそれ相応の作法、一旦どうでも良い酒で心を満たすことが必要なんや。
肉体的疲労や精神的疲弊を取り除くのは美味しいお酒と美味しいお料理ではない。
テキトーな食べ物とテキトーな飲み物でええのよ。
美味しいお酒と美味しいお料理が食べたいのやったら、まずは床となる心身を綺麗にせぇ!と。
それがひいては快への道標となるわけですよ。



とりあえず、心身もしくは懐に余裕が無い時は、全弾入りのロシアンルーレットでその日の腐った自分を殺してしまえ!
そしてまた明日からやり直せ!
そのためにはより強い刺激が必要となるから熱燗一択じゃ!
それこそ手で持てないくらいの熱さのヤツをズズズとやるわけさ。
そりゃモチロン、新時代の日本酒とは比べるまでもないよ。
でもな、ウマイとかマズイとかその辺を超越した魅力があるんだよ。
このむせかえるアルコール感!取って付けたような甘み!
腐ったような人生ですら肯定する。
普通酒とは、もはや哲学的な飲み物なんだよ。


ここでかの有名な昭和の哲人の有名な言葉を記しておこう。



「普通酒とは、混沌の美学であり、底辺の肯定である。」
(1905-1983 山馬 以蔵)



了。


その7につづく。