あのcongiroが、酒と旅と○○を大いに語る!ブログ!

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普通酒を極める(その4):値段以外で考える普通酒の良いところ

※画像と内容は無関係

やってまいりました!
ほとんどの人は興味無さそうな、誰もが話題にもしないことを訥々と持論加えて語る回!
congiroさんの真骨頂が表れておる回でもございます。
お前ら〜ッ!俺様に敬意を払う準備はできとるか〜ッ!


では、本題。


俺は数年前からある症状が発症していてですね。
日本酒飲む時にそれが邪魔をしてて、純粋に楽しめない状況がちょっと続いとるわけですよ。
それは何か?


それは『炭の味が気になっちゃう病』であります。


炭とはなにかというと、日本酒を濾過する時に使用する活性炭のことでございますね。
日本酒の炭濾過は酒の悪い部分を取る効果があるんだけど、それと同時に良い部分も取ってしまうっていう長所も短所も同時にカット!みたいな効果があるわけですよ。
でも、近年は炭濾過の炭そのものの味の方が気になっちゃってですね。
「これって、気づいてしまったら欠点にしかならないんじゃないか?」って。
気づかなかったら気にしないままで幸せだったんだけど、気づいてしまうとずっと気になってしまって。
醸造アルコールの味は全然気にならんのだけど(あるいは気づかん)、炭は一度気づくとそれを無意識下で探すようになってしまう。
だからお前ら、炭の味なんか気にしないほうがいいぞ!
(ハハハ!お前らはこれから意識して日本酒を飲むようになるのだ!)
俺は一緒に飲むS君が炭炭言うもんだから意識してたら気づいてしまって、そしてそれ以降気にするようになってしまったのだ。



余談ではあるが、俺が小さい時、まだ福岡では一般家庭に存在しなかった味覇という調味料があってな。
調理人でもあった親父は味覇が好きで、とにかく何でもかんでも味覇ブッ込んで俺に食わすわけですよ。
俺の小さいころなんかグルメブームの前ですよ?いわゆるこだわりの店とかそんなに無いわけ。だから地元で中華料理屋とかラーメン兼中華屋に行くとほとんど例外なくどこでも味覇なわけよ。
子供に味覇は味が強すぎるんだって!
そんなわけで、もう俺、味覇が苦手で苦手で。(最近はそうでもないが)
中華料理嫌いな子供ってほとんど居ないと思うんだけど、俺はその頃あまり好きではなかったのさ。


ま、そんなわけで。
気づいてしまうと苦手になってしまう味ってあるんですよ。
こればっかりは人によるけどね。


それが今の俺にとって酒の中にある炭の味なわけさ。
中にはうまい具合に調整出来てるとこもあってね、気にならんレベルのもあるのよ。
逆に、無濾過って書いてあるのにこれ絶対炭だろ?ってあったりさ。
(なんか聞いたところによると無濾過にも色々定義があるらしいが?よーわからん。)


んでよ、普通酒って結構な割合で炭の味するのよ。
だけど普通酒に関しては、その炭の味が気にならんのです。
それが何故か考えていたんだけど、最近やっと気づいたのよね。
たぶん、きっと、そうだ。


醸造アルコールが炭をマスクしてるんじゃないか?」って。


いや、むしろ普通酒の場合はそれが特徴になっているケースがままあるのよ。
炭の特徴でザラッとした焦げ感とか苦味があるんだけど、それをうまい具合に隠すというか乗せるというか、醸造アルコールの際立つアルコール感に、本来なら邪魔でしかない炭の味がうまい具合に乗るわけさ。


ほんで、ここでさらに「なんかに似てる!」って気づいたんだよ。


そう、黒麹の本格焼酎ですよ!
黒麹の口当たりと共通した感があるって。(黒麹のクエン酸的な酸味部分は無いけどな)
あれにやや似通ったインパクトをもって日本酒を薄めたもの。
それが俺にとって普通酒純米酒にはない特徴だ。



俺が以前、富山と石川は普通酒本醸造に美味いのが多い気がすると言ったことがある。
最初は濾過レベルが異常に高いのかと思ったのだけど、どうやらそれだけではないんじゃないか?と。
アル添と炭は相性が良いと仮定すればそれは納得の行く話だったりする。
今でこそそんな酒ばかりでもないけど、淡麗という名の濾過濾過酒が北陸には多いのですよ。(何故新潟と福井が入ってないかというと、あんま飲んでないから知らんのだ)
濾過濾過してるから本来ならばそんなに味わいとか無いんです。
でも、普通酒本醸造でなんかやたらとアタリが多い。
日常的に無意識に楽しくスイスイ飲める美味しいのが多い。
その逆で、濾過濾過純米酒だと味わいが減ってる上に炭が確実に邪魔になって、ピンとくる銘柄が減るわけですよ(全てではないぞ!)。
『繊細なものは粗が目立つ、繊細でないものは粗が目立たない』の好例というか。
であるにもかかわらず、富山と石川の普通酒は結果的に繊細になっているのが面白いところだったりする。



繊細な純米酒では炭の味は絶対に邪魔だ。
だが、普通酒の場合は別だ。功を奏している場合が結構ある。
普通酒は炭ですら武器になるケースが有り、さらに糖類使おうが酸味料使おうが何でもアリなんだよ。
この何でもアリ感が普通酒の特徴であり長所だと思っているんですけど、これに賛同してくれる人はまだおりませんやね。


だからcongiroさんは、もっともっと自由解釈の普通酒って出てきても良いんじゃないかと思っとるんですよね。



以上。


その5につづく。