あのcongiroが、酒と旅と○○を大いに語る!ブログ!

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天吹酒造のつぶやきをネタに喋る(その4)


シリーズものだから、その1見てないやつは見てから出直せ。


じゃあ、本日は実際に飲んでみましょう。
ベースとなる酒は、天吹の山廃純米雄町(マリーゴールド酵母)だぞ。
常温でそれぞれを飲んで、そのあと燗にして飲んでみる。
ちなみにこれらの準備は前々日にやってたので、焼酎で言う『前割り』状態となっとります。


割合は5:5、6:4、7:3で。(左の数字が酒、右の数字が水と、それぞれの割合を示す)

アテは、自家製紅生姜と自家製かつおにんにくだ。
両方とも味が強すぎるから薄い酒のテストには向かないけど、冷蔵庫にはそれしかなかった。


それでは開始〜!


◆5:5ヒヤ

水っぽいけど、かなり普通酒っぽいな。
あー、あの時の実験を思い出す…。
普通酒にちょっと加水した感じかなー。
うっすら甘さと酸味かね。
ただ薄いだけで味は悪くないよ。



◆6:4ヒヤ

酸味が目立つようになった。
単純にアルコール度は高めになる。
ただ、普通酒か?って言われると純米酒水って感じがする。
なんだろ?チョットの違いなのに明らかに違いが出る。
普通酒ベクトルとしても単純に酒としてみてもさっきのほうが上。



◆7:3ヒヤ

においですでに違う。
普通酒って言われると明らかに違い、薄い純米酒
もともと持っていた特徴がしっかり残っているなー。
水っぽさはなく完成度はなかなか。ただ、やはり普通酒じゃない。
純米酒そのもの。



じゃあ、次は燗。
まずは、いきなり熱湯に入れると瓶が割れるので、少量のお湯に浸けて…

それからドボーン!

♪いっい湯っだっな〜アハハン



◆5:5燗

あっ!
アルコール度の低い普通酒だ!ニンマリ。
これはこれで良い感じ。
変なアルコール感は無いから、普通酒の変なアルコール感が苦手な人には合うかもしれん。



◆6:4燗

んー、迷った感じ。
普通酒感はない。バラバラで、純米酒らしさもない。うーむ。
美味しくない…。



◆7:3燗

んー、味的には一押しなのか?と思ったが、6:4燗の延長だな。
ヒヤが良かったからイケると思ったのだが、意外と繊細でした…。
あまりよくないですな。



◆総評
結果発表〜!ワーパチパチ!
というわけで!
普通酒ベクトルで見た場合、5:5燗が優勝!5:5ヒヤが2位!


普通酒と見なさず、単純な出来で見れば
7:3ヒヤ、5:5燗、5:5ヒヤの順位で、あとは予選落ち。
いや、別に順位を出すための実験ではないのだけどね。


味に関しての変化だけど、酸味以外は単純に薄くなる。
酸味は薄めても結構わかる。もちろん薄いけども、他の味よりハッキリしている。


単純に普通酒的なものが日常的に飲みたいって人には、水で割って飲むってのは合うと思う。
ただ酔っぱらいたいって人にはアルコール度が単純に低下するため向かないかな〜???
アルコールを飲みたい!人には向かないけど、ダラダラ飲みたい人にはいいかも…的な。
しかし、この飲み方は意外と焼酎派に受けるかも知れん。テキトーに言っているんだけどな!


しかしよ、酒を薄めて飲むという方法は、
味わいを減らすが、苦手面も薄める結果になるので、モノによっては飲み易さがアップする。
まさにフラット化という意味において、この試みは成功していると言える。



◆結論(長い)
この実験はこのシリーズ間のどこかで述べたように、酒をうまくする方法ではない。
酒をフラットに、普通酒の持っている特長に近づけるための方法だ。

  • やすい⇒割合によっては普通酒を圧倒する!叶った!
  • うすい⇒たしかにうすい!叶った!
  • おなじ⇒だいたいフラット!叶った!

しかもアルコール度まで下がる!酒に強くない人には良いかも知れない。
「これじゃアルコールが足りない!」ってヤツは大五郎でも混ぜてろ!←本末転倒


でもな、こういうのは結局ちゃんと周知されないと誰もやらん、てか一部のマニアしかやらんのよ。
カルピスなんかはさ、薄めて飲む物ってのが浸透しているだろ?
純米酒でもさ、こういうジャンルをあえて作って、明示してあげるってのはどうだろうか?
『薄めても飲めるお酒です』的なラベル貼っとくとかな。
『薄めて飲む純米酒』って商品はあってもいいんじゃないかと思うんだよ。
言わなくてもやるヤツはやるだろ?じゃなくてさ、あえて言ってあげるんだ。
もちろん、どっか単独の蔵がやるんじゃなくて、業界での取り組みとして言ってるんだぞ!


既にそういう商品があったとしたら、俺が知らないんじゃなくて、
俺レベルの一般層にすら知らしめることができなかった酒業界の怠慢ってことでひとつ。



あ、そうそう。一応念のため、天吹の普通酒を比較のために飲んだんだけどね。
…アカン、失敗!この普通酒はそもそも濃い目なのだった!てな感じでした。
しかしね、アンタ。これは灘伏見系のカップ普通酒と較べればかなり近いですよ!


あとねー、これねー、あんまり口に合わない酒を消費する妙案だとも思うのよね。
だまされたと思ってやってみ。


じゃーな。